歯と口の健康つくりの取組み                〔保健体育課〕
 ○「歯・口の健康つくり」          −小野田市立有帆小学校−

1 学校紹介2 具体的な活動内容(1)研究テーマ、(2)研究活動の重点事項
   (3)推進組織(4)保健指導の内容と年間指導計画作成
       (5)実践内容3 成果と課題4 指導のポイント
実  践  の  ポ  イ  ン  ト
 1年目は研究の基盤づくり、2年目に実践。
 実態調査や健康診断の結果を踏まえた研究仮説の見直しや評価方法の改善。
 教科や特別活動、総合的な学習との関連付け。
 家庭や地域との連携。

1 学校紹介
小野田市は山口県の南西部に位置し、古くから、干拓事業により切り開かれてきた。本校は、小野田市の北東部にあり、近隣の市町村と接している。校区の中央を流れる有帆川沿いには田園地帯が広がる。また、古墳や史跡、寺院等が点在する自然と歴史、伝統の調和した地域である。
   ▲ 有帆小学校の管理棟の様子
                              

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2 具体的な活動内容(1)研究テーマ

自ら健康づくりに取り組む有帆っ子の育成
〜歯・口の健康つくりを通して〜

(2)研究活動の重点事項

@ 子どもがライフスキルを習得することができる授業の実践  
A 歯・口の健康つくりや健康の保持・増進に関する知識や技能を生かした教科や特別活動、総合的な学習の時間の推進
B 保健衛生に関する校内環境の整備
C 地域や家庭との連携による健康づくりの支援


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(3)推進組織

     

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(4)保健指導の内容と年間指導計画作成

@ 歯・口の健康つくりに関する保健指導の内容
   ア 歯みがきの仕方に関するもの
   イ 自分の歯・口の状態の理解に関するもの
   ウ むし歯や歯肉炎の予防と健康保持に関するもの
   エ 歯の健康に適した生活習慣や食生活に関するもの

A 年間指導計画作成の留意事項
   ア 各学年の発達段階に応じた目標・指導内容の系統性
   イ テーマ(課題)や学習内容を核にした関連的な学習の展開
   ウ 学級活動における保健指導の意図的・計画的な位置付け
   エ セルフエスティームの形成・向上を目指した取組み


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(5)実践内容
@ 学級活動
ア 1・2年
(ア)第一大臼歯の位置や形状に対する理解及びみがき方
(イ)歯の形状や働きに対する理解・歯に応じたみがき方
イ 3・4年
(ア)合わせ鏡を使った前歯等の裏側のみがき方
(イ)おやつに含まれる砂糖の量を調べる活動及びおやつの選び方やとり方の見直しの改善

 ▲ 親子でみがき残しをチェック
ウ 5・6年
(ア)唾液リスクテストの実施・生活習慣の見直し、改善
(イ)自分に必要な歯の手入れの仕方及び歯みがき習慣の見直し

▲ 歯みがきの順番を発表する児童
A 学校行事
(ア)年2回(4月・11月)、歯科検診を実施
(イ)学習発表会において、「歯・口の健康つくり」
B 児童会活動
(ア)各委員会ごとに歯・口の健康つくりに関する活動を展開
(イ)児童集会活動において、歯・口の健康に関するクイズの出題、健康チェックを行うコーナー等の設定

▲ 学習発表会での2年生の出し物
C 個別指導
(ア) 個人カルテの活用を通して、むし歯の早期発見や家庭への呼びかけ
(イ) 希望者に対する歯垢染め出し液でみがき残し調査の実施及び歯みがきの仕方の個別指導


▲ アンケート結果を発表する児童
D 日常の指導、その他
(ア)各学級で、音楽テープや砂時計を利用した歯みがき指導
(イ)各学年の取組みの様子を紹介した写真や作文等を掲示するコーナーの活用

E 教材・教具の作成や整備
(ア)歯の模型や食品に含まれる砂糖の量を表す資料等の作成
(イ)アクリルミラーの設置や合い言葉、歯みがきの曜日別重点箇所の掲示等による洗口場等の整備

▲ 各学年の取組みを紹介するコーナー

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3 成果と課題
◎ 成果として
「健康づくりは、先ず歯みがきから」という意識が高まり、給食後の歯みがきを3分間、丁寧に行うようになった。
 夜の歯みがきを行う子どもが次第に増えるとともに、歯・口の健康だけでなく心身の健康を保持・増進しようとする意識が高まってきた。
 学校歯科医、歯科衛生士を講師として、教職員や保護者を対象とした教育講演会や研修会を開催することにより、「歯・口の健康つくり」の必要性や重要性を認識することができ、学校、家庭、地域の連携を深める一助になった。
● 課題として
 子ども一人一人の課題に対するきめ細かな援助や支援を行うために、個人カルテの効果的な活用方法を見出すとともに、子どもの実態を把握した教師のかかわり方を工夫していきたい。
 子どもの側に立った学習を行うために、今後も資料、各目標、各指導計画の見直しや改善を図るとともに、新たな試みも取り入れていきたい。
 長期にわたる継続的な指導を充実をさせるためにも、幼稚園や保育園中学校との連携を深め、一貫した指導を行っていきたい。
 今後とも、開かれた学校として家庭や地域とともに歩む健康づくりの研究を推進するために、研究実践を広く家庭や地域に公開していくことが必要である。


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4 指導に当たってのポイント

 1年次は、年間指導計画の作成や環境整備、教材開発等に取り組み、研究の基盤づくりを行った上で、2年次には授業実践を中心に研究を深める。
 児童の実態や変容を把握するために、アンケートや健康診断の結果を踏まえ、研究仮説の設定や評価に生かす。
 「歯・口の健康つくり」の学習を、教科や特別活動、総合的な学習の時間などと関連付けながら展開する。
 学校が、家庭や地域との連携を密にすることにより、研究の活性化や地域の人々への啓発を図る。


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