学力向上フロンティアスクールの取組み                〔指導課〕
学ぶ楽しさやできる喜びを味わい、自ら学び続ける児童の育成

−玖珂町立玖珂小学校−

1 学校紹介2 具体的な活動内容3 成果と課題4 校長から見た実践に当たってのポイント
実  践  の  ポ  イ  ン  ト
 2年間の研究実践が、計画的継続的であったこと。
 「豊かなかかわりのある授業」「学ぶ楽しさやできる喜びのある授業」の実現をめざしてきたこと。
 少人数指導やTT指導の特性を生かした指導の工夫を重ねたこと。

 「日々の授業の改善」に向けて、仲間と力を合わせて取り組んだこと。
 教師間の本当の協力体制を作り上げることにつながり、教師の力量を高めることにつながったこと。

1 学校紹介
 本校は、山口県の東部、玖西盆地の中に位置し、東部と北部は岩国市に、南部と西部は周東町に境を接している玖珂町にある。
 全校児童492名、14学級の学校であり、「たくましい子 心豊かな子 自ら考える子」を、めざす児童像としている。
 平成15年度から2年間、学力向上フロンティア校の指定を受け、算数科を中心に研究を進めている。


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2 具体的な活動内容
(1)研究主題
学ぶ楽しさやできる喜びを味わい、自ら学び続ける児童の育成
〜豊かなかかわりの中で確かな学力を〜

(2)研究の視点
@共に高め合うための授業改善
A学ぶ意欲を高めるための教材の工夫
Bきめ細かな指導のための指導方法・指導形態の工夫改善
C児童の学力の評価を生かした指導の改善

(3)専門部の研究実践
@授業研究部の実践
効果的なTT指導を行うための、フロンティアタイムの設定
TT指導における、教師の役割分担の明確化
TT指導の心構えの共通理解
指導案の工夫(低・中・高学年ごとの研究の視点の設定、かかわりを意識した支援の仕方、指導計画の中の指導形態の位置づけ など)
A調査研究部の実践
算数に対する児童の実態把握と分析
学力診断テストによる実態把握と分析
B 実践研究部の実践
週2回朝のどんどんタイムの運営

(4)学年部の研究実践
@ 低学年部の実践
〈低学年部の研究の視点〉
「楽しいな お友だちとの学び合い 〜友だちとかかわりながら楽しく算数的活動を行うための教材や指導の工夫〜」
友だちとかかわりながら学ぶための授業展開(1対1での学び合い、グループや全体での学び合い)
意欲を深め、理解を助けるための教材や指導法の工夫(教材提示の仕方や教具の工夫、算数的活動を取り入れた授業展開の工夫)
TTを生かした指導方法・指導体制(ヒントコーナーの設置、柔軟な学習集団による指導)
A 中学年部の実践
〈中学年部の研究の視点〉
「知ってほしいな自分の考え 知りたいなみんなの意見 〜友だちとのかかわりを生かした学びあいの場の工夫〜」
グループ学習とコース別学習
振り返りカードの活用
視聴覚機器の活用(教材提示装置やプロジェクター)
きめ細かな指導のための指導方法・指導形態の工夫改善
B 高学年部の実践
〈高学年部の研究の視点〉
「自分や友だちのよさを生かし ともに伸びよう 〜振り返りを生かし、確かな学びにするための指導形態・指導方法の工夫〜」
学びあいの場の保障(自力解決、小集団による意見交換、全体での高め合い)
児童の選択によるコース別学習
学習のてびきを活用した振り返り


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3 成果と課題
成果として
豊かなかかわりを重視することによって、児童が学習に意欲的に取り組み、学び取る力を身に付けていくことができた。
少人数やTTなどの特性を生かした指導方法の工夫をすることによって、実態に応じた指導ができ、授業展開の幅が広がった。
学力テストや意識調査による実態把握をすることによって、学力についての客観的な分析ができ、それが指導に生かせることがわかった。
教師が話し合いを重ねて知恵をしぼりながら実践を公開し合うことによって、教師の授業改善を図ることができ、それがそのまま児童の学力の向上につながるということが実感できた。
課題として 
少人数指導やTTによる指導の特性をいかした指導方法のバリエーションを今後の実践にも生かしていきたい。
確かな学力の定着についての実態把握のデータを収集し、客観的に分析していく方法は指導に生かすために今後も必要に応じて取り入れて生きたい。
実践を公開し合うことで教師の指導力は確実に向上し、それが児童の学力の向上につながるということを忘れずに今後も日々の実践に励んでいきたい。


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4 校長から見た指導のポイント
2年間の研究実践が、計画的継続的であったこと
 1年次=「確かな学力を定着させるための指導の工夫」
      教科担任制の導入、少人数指導の工夫、TT指導の工夫
 2年次=「豊かなかかわりの中で確かな学力を」
      学びを確かなものにするためのTT指導のあり方の工夫
「個は集団の中で育つ」という基本的な考え方のもとに、「豊かなかかわりのある授業」「学ぶ楽しさやできる喜びのある授業」の実現をめざしてきたこと
少人数指導やTT指導の特性を生かした指導の工夫を重ねたことによる成果を実感できたこと
「日々の授業の改善」に向けて、仲間と力を合わせて取り組むことで、「授業が変わり」「子どもたちが変わり」「一人一人の教師が変わる」ことにつながったこと
TT指導の効果を高めるために、複数の教師が真に理解し合い、信頼し合い、互いに学ぶ姿勢をもって、綿密な打ち合わせを行い、互いに授業を公開することを通して、授業改善、TT指導のあり方について協議を重ねてきた。教師間の本当の協力体制を作り上げることにつながり、教師の力量を高めることにつながったこと

〈来年度に向けて生かしたいこと〉
豊かなかかわりのある授業を全教科の実践に広げていくこと
学級担任制の利点は生かしながら、教科担任制や、TT指導の実践を継続していくこと
実践を公開し合うことで教師の指導力は向上し、児童の学力の向上につながるという意識のもとに実践を積み重ねること


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