では、思いやりにあふれ、よりよく生きようとする子どもとは、具体的にはどのような力・どのような心をもった子どもだろうか?私たちが考えた力と心は、「かかわる力・問題解決力・自己表現力」と「やさしい心・たくましい心・愛する心」である。これら3つの力、3つの心をもった子どもを育てるために、子どもたち自身の心の中に、現代っ子に欠けていると言われる「自己肯定感」をしっかりともたせること、その上で、受容的態度と主体性を育んでいくことを大切にしていこうということにいきついた。 そこで、研究の具体的な方策として、他とふれあう活動を取り入れたいと考えた。体験活動では、自然や人や文化とふれ、自らの心や体で気付き、考え、行動する場面が多い。その体験活動と関連させた一連の学習の中で、自己の内面に目を向けさせることで、子どもの生活に根ざした具体的な変容を図る場も多くなる。特に、道徳の時間との関連を深めることにより、体験活動の中で子どもたちが様々な道徳的価値にふれ、道徳的実践力を高める効果的な場として捉えることができる。 体験活動を通して道徳教育が深まり、道徳教育に裏打ちされた体験活動がさらにふれあい豊かなものになる。その循環の中で、楢崎小の子どもたちの思いやりの心やよりよく生きようとする力が育っていくものと信じて実践を試みた。基本的な生活習慣、教師の温かい支援 家庭・地域の教育力も大切にしていこうと考えた。 こうした考えのもと研究仮説を以下のように設定した。
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研究の成果を発信する試みは、1年次は、5年生の総合的な学習の時間の地域公開のみであったが、2年次は、ホームページを開設し、公開研究授業(全学級で実施)の案内を配信した。同時に、案内だけでなく指導案も掲載し、参観者の手元に予め指導案が届くようにした。この方法は、一つの提案になるのではではないかと思う。 また、公開授業だけでなく、研究の途中経過を豊浦郡教育振興大会で発表したり、ホームページに掲載したりすることで広く公開してきた。研究紀要も300部作成し全保護者に配布した。 研究内容は以下の通りである。(研究紀要の項目)
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(3)ふれあい豊かな体験活動推進の工夫と充実 (4)家庭・地域との連携 (5)自己肯定感のある子どもを育てるために 本当のやさしさとは?人間が人間らしくあるためには?楢崎っ子に必要とされている力は?等いろいろな角度から議論を重ねた結果、すべての教育活動の中で「自己肯定感を育てる」ことが、本校研修の鍵であることを確信した。 私たち大人は、無意識のうちに「もっと急いで!何をぐずぐずしているの!」「そんなことしては、ダメじゃないか!」「がんばれ!もっとしっかりしなさ い!」などと、子どもを追い込んではいないだろうか? 「あなたが必要だよ!なくてはならない存在だよ!」「あなたは、みんなのために役立っているよ!」というメッセージを送ろう。小さな自信を積み重ね、 「自分は大切にされている」「まかせられている」という実感をたくさんもたせよう!子どもたちは、成長するエネルギーを内に秘めているのだ。このような認識を教師・保護者が共有し合える関係づくりに努めている。 以下、取り組みの要点と具体的な資料を提示する。
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