(2)  発展的・補充的な学習ブロック
(1) 発展的な学習は、「子どもがそれまでに身に付けた基礎的・基本的な学習内容をもとに、より広げたり深めたりする学習である」ととらえている。しかし、いつも理解の程度や技能の習熟の程度が十分な子どもだけを対象とするのではなく、全体指導でも取り上げ、子どもが自ら算数を学ぶ楽しさや充実感を味わえるようにする指導の工夫をする必要がある。そのためには、子ども自身が自ら工夫したり発展させたり、自ら学び自ら考える力を高めることができるような教材を選ぶことが大切である。
 発展的学習には、主に次のような型があり、TT、習熟度・達成度別少人数指導、課題別少人数指導等、指導形態も合わせて計画することにより、より一層、基礎・基本の定着を図ることができると考える。
発展的な学習の型 本校の実践 適切な指導体制・指導形態
知識・理解を深めたり習熟させるための多面的な学習 算数科の単元指導計画に入れて実践 TT
習熟度・達成度別少人数学習
子どもが問題を作り、互いに解き合う学習 算数科の単元指導計画に入れて実践 TT
習熟度・達成度別少人数学習
課題を発展させてるコース選択学習 他教科・総合的な学習と関連づけて実践 課題別少人数学習
知識・理解が速い子どもに対応した学習 算数科の単元指導計画に入れて実践
朝学の時間
計算フェスティバル
習熟度・達成度別少人数学習


(2) 補充的な学習とは、「数量や図形についての基礎・基本を身に付けようとしている子どもが、必要に応じて繰り返し学習をしたり、別の場面や方法であらためて学習しなおしたりするもの」ととらえた。昨年度から次のような繰り返し学習を取り入れてきた。
本校の取組み ねらい・内容
朝学 ○ 前学年やその学年の学習の復習を中心とした問題をプリントし、自分で答え合わせができるように解答集も作成した。自分の得点や振り返りは、カードに記録するようにした。 ○ 朝登校して、始業までの15分間を朝学の時間として、週3回は算数の問題を解く時間とした。
フロンティアタイム ○ 朝学の時間や算数の時間につまずきがある児童を中心に補充的な学習を行い、基礎・基本の習熟が十分な児童は、発展的な問題に取り組むようにした。
個別指導ができるように指導体制を工夫している。
○月2回程度、水曜日の5時間目をフロンティアタイムとして位置付けた。
計算フェスティバル ○ 朝学プリントや繰り返し学習を通して、どの程度計算力が伸びたかを自分でつかむとともに、教師も計算力や集中力を見取り、以後の指導に生かすために取り組んだ。 問題は各学年で作成し、制限時間は低学年10分、中学年15分、高学年20分程度でできる問題を出題している。 ○ 学期に1回行い、継続指導は算数の時間に行う。
長期休業中学習会 ○ 長期休業中も、繰り返し学習を継続したり、自分で学習ものを見付け、自ら学習する態度を身に付けるために行っている。
   コンピュータ室や図書室を開放し、個別指導も行っている。
○ 夏休み3日間程度、冬休み2日間程度