TOPへ戻る
1 研究主題
2 研究主題設定理由 本校では、これまで、国・県の動向を踏まえながら子どもの実態に立ち、地域の特性や保護者の願いに基づいて、特色ある教育活動を模索・構築してきた。平成10・11年度には、文部省より「豊かな心を育む教育推進事業」実践研究協力校の指定を受け、研究に取り組み、さらに平成12年からは、それを基盤に「豊かな心と生きる力を育む」ことを研究主題として掲げ、幼稚園や保育園、地域とのつながりを主軸とした、いわゆる幼保小連携による教育活動を積み重ねてきた。 これまで心を大切にした教育実践を進めてきたが、子どもたちの生活は、年々自然とのかかわりが薄れ、生命の尊さや自然の不思議さを感じる機会が乏しくなりつつある。また、少子化や核家族化に伴い、人とのふれあいも希薄になってきている。このような実態を踏まえ、「豊かな心」をもった子どもを育てるためには、直接体験を通して、自然とふれあい、人とかかわることが重要である。自然を感得したり、命あるものを育てたり、異年齢の子どもたちや地域の人たちとふれあったりする中で、様々な喜びや感動を体験し、苦しみや困難と出会うことを通して、心豊かなたくましい子どもに育てたいと願っている。また、「生きる力」とは、人やものとよりよくかかわる力であり、自分で課題を見付け、感受し、判断し、課題解決に向かって実践する能力である。このような一連の活動を通して、協力のすばらしさ、自他を尊重する心、人や自然を大切にする心などの「豊かな心」が育成できると考えている。 以上のことから「豊かな心と生きる力を育む〜総合的な学習を通して〜」という研究主題を掲げ、小中高の連携を踏まえた「総合的な学習の時間」の研究に取り組むことにした。 3 研究の目標
4 研究仮説
5 研究内容 (1)系統性を考えた単元構成と評価 ・ 発達段階に応じた単元構成 単元ごとに育てたい具体的な学習技能を洗い出し、段階を追った構成を考える。たとえば、パソコン学習など情報処理の仕方として段階を追って指導していきたい。 「人や自然とのかかわり」では、低学年では「生活科」を中心とした取組みとして位置付け、積極的に地域とかかわりあう学習を年間を通して行うようにする。低学年で身に付けた力を中、高学年での「総合的な学習の時間」に生かせるよう、児童の興味、関心、意欲に基づいた学習を展開していく。 ・ ポートフォリオによる評価と支援 単元ごとに自己評価を行い、発表の場などを通して相互評価を繰り返しながら、自己を振り返らせていく。ワークシートや自己評価カードの作成など、評価と指導の一体化を図っていく。また、学年を超えた成長を見て取るためにもポートフォリオなどで残していき、次学年へ引き継いでいく。さらに、それを、中学校や高校へと引き継いでいくことにより、児童生徒の育ちや学びの独自性と連続性を保障した学習の展開となる。 さらに、児童に課題解決の手順や方法を身に付けさせるとともに、個々の児童の学習展開に応じた適切な支援を工夫していくことで、児童に、主体的、発展的に学習を展開していく力を付けていく。 (2)ふるさとの自然や人とのかかわりの中で 学校や、それを取り巻く地域の中で育つ子どもたちにとって、ふるさとを知ることは、社会で生きていくことの第一歩である。様々な人や自然やものと出会い、ふれあうことで豊かな心が育まれる。そこから自分のよさを見付け、さらに課題を見付けて解決していこうとする探究心や、将来の夢や生き方について考えようとする姿勢へとつなげていきたいと考える。そこで、児童に、ふるさととのかかわりを積極的にもつことのできる発見的、体験的な場や活動を提供するための学習メニューを作成する。 TOPへ戻る
TOPへ戻る
実践事例 【成果と課題】 ◎ 成果 □ 「菊川に学ぶ」という共通テーマを設けたことにより、今まで以上に地域の人や物、文化等の掘り起こしができた。 □ 小・中・高による菊川町共有のつけたい力を設定することで、育ちと学びの連続性を考えながら学習活動を考えることができるようになった。 □ 年間指導計画をもとに小単元ごとの具体的な学習活動等を記述した単元プログラムを作成したことにより、学習の見通しをもちながらも常にねらいを把握して計画的に学習を進めることができた。 □ ポートフォリオを活用することにより、児童一人ひとり学習活動について把握することができた。また、そのポートフォリオを進級とともに持ち上がることで児童一人ひとり学びの育ちを見ることができた。 ◎ 課題 □ 「総合的な学習の時間」のねらいに即した活動内容の精選 □ 課題別や学校外での学習活動の際の指導者の確保 □ 異校種間の連携授業を仕組む場合の打ち合わせ等の時間の確保 TOPへ戻る
○ 町共有のテーマ「菊川に学ぶ」に向けた小・中・高の合同研修による連携をさらに深め、異校種間の「つけたい力の系統性」や「育ちと学びの連続性」について見直しを図る。 ○ 学び方や学ぶ力を身に付け、自らよりよく問題を解決できる児童の育成をめざし、積極的に「単元プログラム」の修正・充実を図る。 ○ 児童一人一人の学習を深め、「総合的な学習の時間」のねらいを達成するための“指導と評価の工夫改善”に取り組む。 ○ 研修の現状や児童の実態について進んで情報発信し、保護者や地域の理解・協力を得ると共に、各方面からの指導を受けながら研究を推進する。 TOPへ戻る 実践編へ戻る |