現行学習指導要領の道徳の実施に合わせ、平成11年度末に、本校では道徳教育全体計画及び年間計画の見直しを行い、平成12年度から各教科をはじめ全教育活動相互の関連を図った道徳教育の推進に努めてきた。
しかし、子どもたちの心の有り様が教育問題として多様な観点から議論され、豊かな人間性の育成がさらなる課題とされる今、原点に戻ってこれまでの実践を振り返ってみる必要があると感じている。
ボランティア活動や自然体験活動などの体験活動を生かすなど多様な指導の工夫、魅力的な教材の開発や活用など、今一度見直しを行いながら研鑽を積み、本校の道徳教育を真に意味のあるものにしていきたいと考えている。
そこで、本研究では、「学ぶ喜び」「ふれあう楽しさ」「成長の実感」を3つの柱として、教育活動全体を通じた体験活動を推進する。具体的には、少人数型の授業を仕組むことで自ら学ぶ意欲を培うこと、縦割りの異年齢集団での活動を様々な場で生かすことで好ましい人間関係を育てること、学級活動(1)「学級や学校の生活の充実と向上に関すること」の内容を充実させることで、主体的に自分たちの問題を解決する力を養うことなどが考えられる。このような体験活動の充実とともに、体験活動と道徳の時間の関連を図った指導により、子どもたちの道徳性を一層高めていきたい。
子どもたちの主体的な取組みをもとに、様々な価値観にふれることのできる日常の体験(共通体験)を学校生活の中に仕組んでいくことから本研究をスタートさせたいと考える。
研究の仮説
各教科、特別活動及び総合的な学習の時間における様々な体験活動を通して、「学ぶ喜び、ふれあう楽しさ、成長の実感」を味わわせることができれば、直面する課題に主体的に取り組み、未来に向けて人生や社会を切り拓く実践的な力をもった子どもが育つであろう。 |
|