学力向上フロンティアハイスクールの取組み                〔高校教育課〕

学力向上プロジェクトの総合的な推進     
                           −山口県立豊北高等学校−

1 学校紹介2 具体的な研究内容3 成果と課題校長からみた指導のポイント

実 践 の ポ イ ン ト
「生徒による授業評価」については、事後の授業改善策や生徒への要望等を具体的に示すなど、必ず生徒にフィードバックする。
授業改善を確実に実践するために、アンケートの実施時期を6月・10月とする。

朝学(始業前の自学自習)の時間を確保するために始業時間を5分早めたので、職員朝礼やホームルームにおける伝達をスピーディーに行う。
取組成果を検証するアンケートは定期的・継続的に実施する。

1 学校紹介
 山口県立豊北高等学校は、下関市北部の豊北町滝部にあり、各学年2クラス、全校生徒226名の普通科高校である。生徒は、学業、学校行事、部活動、ボランティア活動等の様々なことに真剣に取り組んでおり、活気あふれる学校である。

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2 具体的な研究内容
 本校では、「学力向上」を「Nourish(栄養をつける)」とたとえ、全校を挙げて「Nourish北高PCVプロジェクト」に取り組み、成果を上げている。
 このプロジェクトの主な実践内容は、以下のとおりである。

@ 「学習に関するアンケート」(平成14年10月から毎年度6・10・3月に実施)による家庭学習状況の把握
A 「授業アンケート」(生徒による授業評価)の実施(毎年度6・10月に実施)
 生徒・保護者への結果の公表と授業改善の実践
B 生徒の進路意識の向上を図る進路ガイダンスの実施
C 大学講師による出前講義の実施
1・2年生の学年単位での大学訪問
D 始業時間を5分早めての朝学時間の確保と実施
E 早朝・放課後・長期休業期間中のPS指導(課外授業)の実施
F フレッシュマンキャンプ(1学年の集団宿泊指導)の実施
G PS(発展的な学習)合宿の実施
H 地域と連携した活動の実施
・地元小・中・高連携の清掃ボランティア
・児童の通学路の安全を調査した「交通安全マップ」作成
・本校教員と生徒が中学校に出向いて行う「北高ガイダンス」
 (中学2年生を対象とした学校紹介)
・独居老人宅の清掃、特別養護老人ホームの訪問等のボランティア活動

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3 成果と課題
(1)成 果
家庭学習時間の増加等の成果がアンケート結果に現れた。
朝学の開始最初は、教員にも生徒にも戸惑いがあったが、慣れると朝から学習に取り組める雰囲気が出てきた。
朝学前の自主学習を行うなど、生徒の学習に対する意識が高まった。
1学年の早い時期から自分の進路について考えるようになった。
教員の意識に変化がみられ、授業改善の取組みが前進した。

(2)課 題
生徒の基礎学力の一層の向上を図る。
授業外の学習指導時間の確保に努める。
個に応じた進路指導の充実をさらに進める。
教科単位で、中学校との連携を一層推進する。
3年進級までに学習が停滞する時期(いわゆる中弛み現象)がみられるため、その解消を図る。

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 校長からみた指導のポイント
進路ガイダンスや各種の講演会等は生徒にとってよい刺激となるので、可能な限り多くの分野から講師を招いて実施するとよい。
地域との連携、特にボランティア活動を通じて地域との関係を密にすることは、学校のみならず地域の活性化にもつながる。また、生徒の視野や考え方を広げる上で、有効な体験となる。
教員の意識が変われば、生徒の意識も学校も必ず変わるので、積極的に取り組むことが大切である。

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