◆虫や動植物が大好きだった子ども時代
  徳山市の郊外の田畑に囲まれたような環境で生まれ育った僕だけど、家は農家ではなく、父は高校の教師だった。
  といってもけっこう放任のところがあって、子供の頃から昆虫や動植物が大好きで、近所の田畑でバッタやカエルを捕まえたり、裏山に基地を作ったりして、暗くなるまで遊んでいたね。
  大学は「一度は自宅を離れて生活してみろ」という父の勧めで、九州の国立大学に進学して、社会学を専攻し、卒業後は継ぐ家業もなかったので、福岡で大きなメーカーに営業マンとして就職したんだ。特に夢を持って就職したわけではないけれど、けっこう負けん気が強かったんだね。
  営業成績が上がると、何だか面白くなって、気がつくと恐ろしいばかりの会社人間になっていたんだなあ。
  ある日突然そんな会社での生活に、むなしさを感じ、落ち込んでいたときに知り合ったのが、博多っ子で元気印の今の女房。
  それからちょっと生き方を変えて、仕事も遊びもというバランスのいい生活ができるようになった。
  もともとそんなにキャリア志向のバリバリ野郎ではなかったんだな。そして結婚。