◆英文科を卒業後、外資系で働いていた独身時代
 私は宇部市出身で、夫は萩市出身。
 私たちの出逢いは、実は東京なんです。
  私は東京の私大の英文科を出て、そのまま外資系の会社に就職。大学時代はアメリカに1年留学して語学力を磨きました。
  夫は国立の大学を出て大学院へ。
  彼の専攻は日本美術史で、研究の中心は陶芸とうげい
 私は学生時代から国際交流に関係していて、そこで夫と知り合いました。
 
 彼は日本の陶芸を外国人に紹介する役目をしていたんですね。
 知り合って、同じ山口出身ということで、すっかり意気投合して、社会人になってからは夫婦みたいな感じで、二人とも自由を満喫してお気楽な生活を楽しんでいました。
  いよいよ彼が大学院を出て、どうするかっていったときに、山口県が陶芸展示施設と研究施設を複合させた山口陶芸ミュージアムを新設するって話が出たんです。
  これだと思って、彼は学芸員の応募をしたんですね。
  私も、外資系の会社で得意の英語を生かして、まあまあ評価は高かったんですけど、少し疲れも感じていたのは確か。
  彼が山口で職が得られれば、一緒に帰ってもいいかなって思ったんです。そうしたら、彼の今までの研究実績が認められて、学芸員採用になったんです。
  じゃあ、ということで東京でのお気楽生活に終止符を打って、二人で山口に帰ってきました。