【山口弁よもやま話】コンテンツリスト
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20 「けんけん(片足跳び)」のこと
「けんけん」は現在、片足跳び(子供の遊び)の共通 語としてほぼ全国に広まっていますが、もともとは近畿の大半と中国・四国の瀬戸内側を中心に、岩手県南部などでも使われていた方言です。東京に生まれ育った老年層は「ちんちん」や「あしこんこん」を使う人が多く、東京出身者で「けんけん」を用いるのは主に若年層や中年層となっています。この言葉は、近畿・中国・四国などから東京に流入した人々によって共通 語化され、東京方言を駆逐する勢いを持った一つの例として注目されます。
山口県でも、方言としての「けんけん」が流布していたのは周防南部(防府周辺や周南地域・熊毛郡域等)や阿武郡の東部などで、長門の大半では「りんりん」、周防北部や岩国・大島などでは「てんぎ」を使っていました。
現在の共通語化した「けんけん」の発音は
で、頭高型アクセントになっていますが、山口弁では
と平板に発音されます。山口県の中年層以上には方言アクセントで発音する人が多いようです。
森川信夫著『面白くて為になる 山口弁よもやま話』より
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