【山口弁よもやま話】コンテンツリスト
|-サビエル君と山口婆さん
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33 「借った」と「買うた」
標準語で「借りる」というラ行上一段動詞は、山口弁では「借る」というラ行五段動詞になります。ですから「刈る」「狩る」「売る」「乗る」「走る」などと同じ活用変化をするのです。
紛らわしいのは「て」「た」「たり」「ちょる」などへ続く場合の連用形表現です。「ほんをかった」というのは「本を借った」ことで、標準語では「本を借りた」という意味です。
一方「本を買った」という標準語表現は、山口弁では「ほんをこーた」すなわち「本を買うた」となります。ワ行五段動詞の連用形は、「て」「た」「たり」「ちょる」などへ続く場合、ウ音便化するのです。
「図書館で本を借って帰る」、「書店で本を買うて帰る」などというのが、正しい山口弁の使い方なのです。
森川信夫著『面白くて為になる 山口弁よもやま話』より
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