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37 「〜よる」と「〜ちょる」 
 動作や物事の進行・習慣・完了・存続・状態を表す場合、標準語ではいずれも「〜ている」「〜ておる」という同一の表現を用いますが、山口弁においては、進行・習慣は「〜よる」、完了・存続・状態は「〜ちょる」というふうに、付属語(助動詞)を使い分けます。例えば、「今、考えよる(考えつつある)」「前から考えちょる(考えた状態にある)」、「今、晴れよる(晴れつつある)」「朝から晴れちょる(晴れた状態にある)」、「毎朝五時に起きよる(起きる習慣である)」「起きちょるか(起きた状態にあるか)」などと使い分けるのです。
 「〜よる」はまた「〜よった」となると、過去の進行や習慣のほかに、「もう少しで〜するところだった」「危うく〜しかけた」の意にも用いられます。「もーちょっとで、こけよったでよ(もう少しで、転ぶところだったよ)」
 
        森川信夫著『面白くて為になる 山口弁よもやま話』より
 
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