【山口弁よもやま話】コンテンツリスト
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54 挨拶の表現A
前回に続き、山口県での伝統的な挨拶表現を紹介しましょう。「おはようございます」は「おはよーござぇーました」「おひんなりました」としばしば過去・完了の形で交わされます。「いらっしゃいませ」に相当する表現は、「おはぇーりなさぇーませ」「おあがりなさぇーませ」「おかけなさぇーませ」と、標準語同様動作による使い分けがあります。親しい間柄ではそれぞれ「はぇーりさんせ」「あがりさんせ」「かけさんせ」を使い、ごく親しい間柄や目上から目下への表現では、語尾に「せ」を付けません。別 れの挨拶の「それじゃまた来るよ」などは「ほいじゃまたこー」や「へたらまたこー」、「おじゃましました」は「おさまたげしました」をよく使います。「失礼しました」「失礼します」は「ごぶれーしました」「ごぶれーします」、「すみません」「申し訳ありません」は「ごぶれー」などと、時代劇で聞くような表現を用います。
その他にも山口弁による代表的な挨拶表現は、次のようなものがあります。( )内は標準語表現。「そろそろおかぇーりませ(気を付けてお帰り下さい)」、「さぇーなら(さようなら)」、「おえろーござぇーました(お疲れ様でした)」、「たぇーがとーあります(ありがとうございます。恐縮です。)」、「おたぇーがとーあります(@御愁傷様ですAありがとうございます。恐縮です。)」
森川信夫著『面白くて為になる 山口弁よもやま話』より
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