金属のイオン化傾向 (実践3)

単  元

学習指導要領(平成11年) 化学T (3)物質の変化 ア化学反応 ()酸化と還元
学習指導要領(平成21年) 化学基礎 (3)物質の変化 イ化学反応 ()酸化と還元 

主  眼

金属のイオン化傾向の大小関係を基に、金属イオンと金属の単体の反応を予想できることを理解させる。

実践3では、観察、実験を、ステップ1、ステップ2、発展的な観察、実験の3段階に分けて行い、その有効性を検証した。

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段階

学習活動

指導内容

授業で使用したモデル

ステップ1

硫酸亜鉛水溶液にMgを加えたときの反応を、金属のイオン化傾向の大小関係を基に考える。

  • 硫酸亜鉛水溶液にMgを加えた場合、水溶液中にZn2+SO42-Mgが存在することを把握させる。
  • MgZnのイオン化傾向の大小関係を基に、Mgが電子を失いMg2+に、Zn2+がその電子を受け取りZnに変化することを説明する。

実践3_ステップ1(マグネシウム)

硫酸亜鉛水溶液にCuを加えたときの反応を、金属のイオン化傾向の大小関係を基に考える。

  • 硫酸亜鉛水溶液にCuを加えた場合、水溶液中にZn2+SO42-Cuが存在することを把握させる。
  • ZnCuのイオン化傾向の大小関係を基に、変化が起こらないことを説明する。

実践3_ステップ1(銅)

硫酸亜鉛水溶液にMg片やCu片を加え、変化のようすを調べる。

  • 硫酸亜鉛水溶液にMg片やCu片を加え、変化のようすを観察することを説明する。

実践3_ステップ1_観察実験の説明

ステップ2

硫酸銅(U)水溶液にMgZnを加えたときの反応について、金属のイオン化傾向の大小関係を基に仮説を設定する。

  • 硫酸銅(U)水溶液にMgを加えた場合、水溶液中にCu2+SO42-Mgが存在していることを把握させる。
  • MgCuのイオン化傾向の大小関係を基に、Cu2+Mgの反応について仮説を設定させる。

実践3_ステップ2

  • 硫酸銅(U)水溶液にZnを加えた場合、水溶液中にCu2+SO42-Znが存在していることを把握させる。
  • ZnCuのイオン化傾向の大小関係を基に、Cu2+Znの反応について仮説を設定させる。

硫酸銅(U)水溶液にMg片やZn片を加え、変化のようすを調べる。

  • 硫酸銅(U)水溶液にMg片やZn片を加え、変化のようすを観察することを説明する。

実践3_ステップ2_観察実験の説明

観察、実験の結果を考察する。

  • 硫酸銅(U)水溶液に、Mgを加えた場合、Mgが電子を失いMg2+に、Cu2+がその電子を受け取り、Cuに変化するため、Mg片の表面にCuが析出したことを説明する。
  • 硫酸銅(U)水溶液に、Znを加えた場合、Znが電子を失いZn2+に、Cuがその電子を受け取り、Cu2+に変化するため、Zn片の表面にCuが析出したことを説明する。

実践3_ステップ2_観察実験の考察

発展的な観察、実験

硝酸鉛(U)水溶液にZn片やCu片を加え、変化のようすを調べる。

  • ZnPbCu のイオン化傾向の大小関係を調べるために、観察、実験を行うことを説明する。
  • 硝酸鉛(U)水溶液にZn片やCu片を加え、変化のようすを観察することを説明する。

実践3_発展的な観察実験_観察実験の説明

観察、実験の結果を考察する。

  • 硝酸鉛(U)は、水溶液中で電離するとPb2+NO3-が生じることを説明する。
  • 観察、実験において、硝酸鉛(U)水溶液にZn片やCu片を加えたとき、Zn片の表面に変化が起こり、Cu片の表面には変化が起こらなかったことを把握させる。
  • 硝酸鉛(U)水溶液にZnを加えた場合、Znが電子を失いZn2+に、Pbがその電子を受け取ってPb2+に変化するため、Zn片の表面にPbが析出したことを説明する。
  • イオン化傾向の大小関係が、ZnPbCuであることを説明する。

実践3_発展的な観察実験_観察実験の考察

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