◆カブトガニ画像6(死骸)◆
★画像中心なので時間がかかります。しばらくお待ちください。

 死骸は、山口湾や秋穂湾で6月末から8月末に浜辺で見つけることができます。(2000年8月末の状況)これまでの調査では、メスの死骸が多く見つかっています。死んだ原因ははっきりとはわかりませんし年齢も推定できません。体に付着しているフジツボから年齢が推定できそうですがフジツボの研究の詳しい結果が入手できないので現時点ではわかりません。浜辺に打ち上げられた死骸は数ヶ月で前体と後体が離れた後に全体がひび割れていきます。あとは波の作用で砕けていくようですが、かなり頑丈で1年以上は形をとどめているようでした。
body1 body10 body5
body6 body7 body8

 2000年の8月には、これまで発見することができなかった生きている時にかじられてそのまま生きていた様子をとどめる死骸を2体見つけることができました。傷跡はふさがっていましたのでなんとか生きてきたようです。これと同じようなものは、1998年に下関水族館で生きているものを見ました。上から見て足が見えましたがちゃんと生きて活動していました。おそらく脱皮後の柔らかい時期に何かに襲われてしまったと思われます。何回かに分けてかじられたとすればそんなに大きな口を持ったものではないと思われますが、その種類は不明です。
body2 body3

 死骸には時々奇形が見られます。主には後体の縁棘(えんぎょく)の部分の奇形です。他には奇形ではないと思いますが尾剣が短いものも見られました。
kikei1 kikei2 kikei3

 死骸のうちで尾が折られているものは比較的多く見られます。また、体にあきらかに刺し傷のようなものも見られます。これらは網にかかったか捕らえられたものではないでしょうか。多かった時期は過ぎてしまった今は、保護の手をさしのべる時ではないかと思います。
kizu1 kizu2 kizu3

 科学部では、海岸に打ち上げられた死骸を集めて標本にしています。もっとも珍しがってみんなが触るので少しずつ壊れていきます。最初は先生がまだ死んでまもないのを拾ってきて、その臭いで大変でした。今は数ヶ月浜に置いておいてから回収し洗って干し、その後で程度のいいものを標本にしています。
body9 body4

もどる