◆カブトガニ画像3◆
★画像中心なので時間がかかります。しばらくお待ちください。
 つがいは、梅雨の終わり6月末から8月なかばあたりまで秋穂湾や山口湾で見られます。一番よく観察できるのは7月のなかばから末までの満潮の時刻です。この時期には原田先生がカブトガニ観察会を開かれます。海岸べりでやや深いところで産卵している場合は、海面をよく見ていると写真のような泡が見られます。これを産卵泡(さんらんほう)といいます。これは、カブトガニが産卵のために穴を掘る時に、砂の中にあった空気がメスの体の下にたまって、体を動かすと一緒になって上に出てくるためです。山口湾で見られるつがいは、オスの前体に、アカニシという巻き貝がついているのがよく見られます。このアカニシはやや大きく海岸べりには見られないことから、つがいが普通に生活している場所にいるのではないかと思います。つまりこのサイズのアカニシがいるところを発見すればそこがカブトガニが休息している場所ということになります。
産卵泡 アカニシ1 アカニシ2
 干潟上を歩いているとたまに、干潮時に逃げ遅れたつがいをみつけることができます。また、山口湾の干潟の上には穴が点々と見られ不思議に思っていましたが、干潟に残ったつがいが穴を掘って休んでいることもあるので、この穴はおそらくカブトガニが掘ったものではないかと思います。見つける時はいつも、メスが深くもぐっていて、オスが干潟の上に出ていました。
干潟1 穴 干潟2
 カブトガニの成体はいつもつがいで行動しています。それで、夫婦仲の良いのに例えられるそうです。それで、気付きですが、笠岡のカブトガニ博物館の館長さんのお話では、エサを与えると先にメスが食べて、残りを後ろに送ってオスが食事をするそうです。十分にエサを与えないと、オスにはエサが行かず死んでしまうということでした。それから、本当はいけないことですが観察会などで知らずに小学生達が干潟で休息しているつがいを驚かすと、メスは干潟の中にもぐっていて動けないのにオスがさっさと離れて逃げていく光景を見ました。海岸べりに打ち上げられる死体はメスが多いのですが、これも網にメスがひっかかってしまうと、オスが逃げてしまっているのではないかと思います。カブトガニの弱い部分は後体ですからオスがメスを守っているとしても人間と同じような関係ではないことは確かです。
tugai tugai tugai 水族館
 カブトガニが生きている時の色は、水族館で見るとオリーブ色をしていました。干潟上で見られるものは茶色に近い色です。秋に死んでまもないものを見た時はやはりオリーブ色で、殻の上面にあるトゲはオレンジ色でした。季節や住んでいる場所によって多少色が違うのかもしれません。デルマー小学校からのレポートでは、アメリカの西海岸のアメリカカブトガニの色はオリーブ色だということでした。

Aio JHS Science Club
もどる