2年「かけ算」〜かけ算列車〜 





<かけ算列車>

 ロープで作った輪をつないだ列車を駅に置いておき、自由に乗らせる。
すると、子供達は、一両に乗っている人数がばらばらの列車と、同じ人数ずつ乗っている列車があることに気づく。
そこで、この遊びでは1両に「同じ人数ずつ」乗ることに決め、名前を「かけ算列車」と呼ぶことにする。

 さっそく上り下りの駅員を決め、1両の人数を決めるためにサイコロを振る。
上りは2、下りは4。
次に、車両の数を決めるカードを引くと、上りは4つ、下りは3つ。
ロープで作った輪をはずしたりつぎ足したりして4両編成と3両編成の列車を準備する。
「上りは、2人ずつ4つ分列車です。順序よくお乗りください」
「下りは、4人ずつ3つ分列車です。順序よくお乗りください」
という駅員のアナウンスを聞いて、上り下りに分かれて乗りこむ。

 乗り終わったら、みんなで何人乗りになるか考える。
「2、4、6、8で8人」
「1、2、3、・・・・8人」
などと言いながらそれぞれに計算し、上り8人、下り12人になることを全員で確かめる。

 人数がわかったら、駅員の合図で出発する。
「2人ずつ4つ分で8人しゅっぱーつ!」
「4人ずつ3つ分で12人しゅっぱーつ!」
   
線路を1周して戻ってきたら、
「2人ずつ4つ分で8人とうちゃく!」
「4人ずつ3つ分で12人とうちゃく!」
のアナウンスをみんなで復唱して降りる。
「次はぼくの番だよ」
「車両の数を増やしたらもっとたくさん乗れるよ」
などと言いながら、サイコロとカードで次の列車の条件を決める。

サイコロは上り下りとも3、カードは、上りが2で下りが3になった。「3人ずつ2つ分」列車と「3人ずつ3つ分」列車である。
「どっちも3人ずつ乗っているけど、下りの方が人数が多い」
「3人多い。下りの勝ちだ」

 上り組と下り組とで乗車人数を比べ合いながら、子どもたちの意識は「○人ずつ」と「△つ分」の数の大きさに集中してくる。
こうして、バックミュージックの流れる楽しい雰囲気の中、何回もかけ算列車に乗って遊びながら、「○人ずつ△つ分で□人」の数え方ができるようにしていく。





<ミニかけ算列車ゲーム>

 前時の活動を今度は机の上で行う。
ミニかけ算列車の絵をかいたプリントを準備しておく。
サイコロ(1〜6)を振って1両の人数、1〜9までのカードをとって車両の数を決め、お客の代わりにおはじき(または積み木)をのせることにする。

 2人組を作り、サイコロとカードで1両の人数と車両の数を決めると、各自のミニかけ算列車におはじき(積み木)をのせていくことにする。

 サイコロは6が出た。
カードは5が出たので、
「6人ずつ5つ分だ」
「6人ずつだから、1つの箱に6つだね」
と確かめながらとおはじきをのせていく。

 相手の子は、サイコロで5、カードで7が出たので、1両に5つずつおはじきをのせて5人ずつ7つ分列車を作る。

 全部で何人になるかを考える。
「ぼくのは、6人ずつ5つ分で30人」
「わたしのは、5人ずつ7つ分で35人」
「わたしの方が5人多い。私の勝ち」

 途中で、かけ算の式を教える。ノートに「6×5=30」と式で書き、「6人ずつ5つ分で30人」と話しながらゲームする。









<九九の構成>

 身の回りから同じ数ずつになっている物を見つけ、それを使って九九を構成していく。

 

例1

・ウサギの耳・まゆ毛・クローバーの葉・トンボのはね・手の指・桜の花びら・昆虫の足・コスモスの花びら

例2

列車と乗る人を他のものに変えて
・金魚鉢に同じ数ずつ入った金魚・お皿にのせたケーキ・筆箱の入った鉛筆・串だんご・洋服のボタン・箱入りキャラメル・袋入りみかん

 

 ゲームで使ったサイコロが1から6まであったことから、6の段までを順に展開していく。
1×□は、式を書かなくてもすぐ分かるので、2の段から始める。

 ウサギの耳や串だんごなど、何を使って九九を作るかを決めさせる。
「2のだんをつくろう」プリントに、1つ分から9つ分まで順々に絵で書き表し、2×1=2から2×9=18まで九九を自分自分で作る。
その後、ミニかけ算列車をつかって2の段九九を再構成し、答えを確かめたり、かける数が増えると答えが2ずつ増えることを視覚的イメージとともに確認する。

 4の段、5の段、3の段、6の段も同様に構成し、ミニかけ算列車を使って確認する。



13

<九九陣取り、九九ビンゴ>

各段毎に唱えて覚えてきた九九を、2の段から6の段までまとめてゲームをしながら練習する。
2〜36までの数の中から、自分で好きな数を4×4ます、5×5ますの方眼にかく。
サイコロを2回振って九九をつくり、出た答えのところの数に印をつけていく。

授業資料