3年「表とグラフ」〜クイズ大会をしよう〜 





<問題をつくろう>

 事前に調査した身近な事柄の一覧表を見せ、「クイズの問題をつくろう」と呼びかけることで、子供なりに資料をみる視点ができる。
ここでの一覧表には、2,3種類の資料を含め、関心のあるところからクイズづくりをさせると、クイズに多様性が出てくる。
クイズの答えを探り、根拠を求めることが、統計的な処理の仕方をつくりだす過程となる。
個別でも、二人組でもできる。

 前ページの一覧表からは、次のような問題が考えられる。

 ・一番多いのは何人家族?
 ・一番少ないのは、何人家族で何人?
 ・一人しか選んでいないのはどの教科?
 ・好きな果物の多い順番は?
 ・好きな果物には、どんな種類があるの?  など

各自が関心のある事柄についてクイズをつくっていく。
クイズをつくるということで、資料への着眼点が決まり、今後の方向がおぼろげながらつかめる。

 問題ができたら、その答えを探すために、必要な部分の整理に取りかかる。
「5人家族は何人?」を選んだ子供は、5人家族の欄に
 ア 色を塗っていき、数える
 イ 数字を書いて数える
 ウ 切りとって集める、貼る

 この活動が、資料の整理のスタートであり、自分なりに答えを出せばよい。
整理の仕方は、まだ教えていないが、自分の力で、何とかクイズの答えを見いだしていく。
そこで、お互いの問題を出し合い、答えを考え合い、クイズ遊びをする。

 資料を見て問題をつくる。
その答えを探るという活動を通して、資料をまとめる必要性を感じ取ったところで、第2・3時で、「資料の整理」として、観点による分け方、表へのまとめ方、棒グラフのかき方・よみ方などを学習する。









<クイズ大会をしよう>

 ここでは、調べたいことを各自に決めさせ、資料の収集や整理、クイズづくりなどを個別に進める。
第2・3時で学習した整理の仕方を駆使して、もう一度、統計的な処理をつくりだす過程をたどることで、より確かな力となる。

 既にあるデータを使うだけでなく、これから資料集めをしなくてはいけないものを含めると、一段と関心を高めることができる。
資料としては、次のようなものが考えられる。

◎ 既にある資料をつかうもの
 ・各学級の児童数    ・図書の貸し出し数
 ・ボール投げの距離   ・文房具の値段
 ・好きな飲み物の容器のかさ         など

◎ アンケートをとるもの
 ・通学にかかる時間      ・好きな遊び
 ・好きな給食・好きな曜日 ・行ってみたい国 
 ・兄弟の数                  など

◎ 自分が調べるもの
 ・校門の前を通る自動車調べ
   校門の前で実際に調査する
 ・一週間の教科の時間数調べ
   日課表で調べる(他の学年にも広げられる)
 ・一曲の中にあるドレミファソラシの数調べ
   他の曲にも発展できる
 ・( )月の曜日調べ
   カレンダーを使って調べる
 ・教科書のページ数調べ
   一目盛りの大きさに工夫ができる
 ・漢字の画数調べ
   今練習している漢字の画数を調べる   など

 第1時でクイズのつくり方や答えの根拠を、第2・3時で手際のよい整理の仕方を学習しているので、見通しをもって、整理を進めることができる。

「好きなスポーツ調べ」をした子供は、
「まりつきとテニスは一人ずつだから『その他』 にしよう」
「一目盛りを2にしたら棒が速くかける」など、
第一次での学習を生かしながら、楽しんで整理し、棒ごとに色を変えたり、多い順に並べ替えて棒グラフをかいたり、子供らしい工夫を加えてグラフを仕上げていく。
表やグラフのどこをクイズにしようか、自分で決めることも楽しみの一つとなって、整理を進めていく。

 クイズ大会は、導入時のような直観で当てるもののほか、表やグラフを見て考えるものなど、工夫させるとよい。

◆直観で当てるクイズ◆

  1. できあがった表やグラフは見せずに、クイズを言う。
    ・ドレミファ調べをしました。
     一番多かったのは何でしょう
    ・好きな給食を調べました。
     第1位から第3位までは何でしょう
    ・行ってみたい国を調べました。
     多いのはアメリカ、オーストラリアです。
     1人だけはどこの国でしょう
  2. 各自予想をする。
  3. 正解を表やグラフで確かめる。










◆表やグラフを見て答えるクイズ◆

  1. 表やグラフの一部をマスキングして、問題をつくる。
    他の人は考えたり、計算したりする。
    ・表の空欄はいくつでしょう。
    ・棒はいくつでしょう。(棒を読みとる)
    ・一番多いのと少ないのと、違いはいくつでしょう。
     (差を求める)
    ・「その他」には、何があるでしょう。
  2. クイズの作成者が正解の説明をする。


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