3年「箱の形」〜サイコロとサイバタ〜 









 ここでは、用意した5種類の四角形(長方形、正方形)を選んで組み合わせ、箱の  形(サイコロ)を作ることを通して、箱の形の面の数や面の位置関係、辺の長さなど  のきまりに目を向けさせることがねらいである。

 5種類のカードを、種類別に分けて多数用意する。グループに分けて与えてもよい。
また、いろいろな既製の箱を用意しておき、できあがりのイメージを持たせるとよい。

 各自が、箱をつくるのに必要だと思うカードを自由に選び、セロテープでとめて箱の形を作る。
6つのカードを組み立てるのはむずかしいと思われるので、つなげたいカードが決まったら、カードを平面に置き、先にセロテープでとめてから曲げる。
既製の箱のかどを使って組み立てる。
一人がもって協力してつくるなどの支援も必要である。

 できあがった箱を互いに見せ合い、カードの組み合わせによって、いろいろな箱    ができることに気づかせる。
そして、どのようにカードを選んで組み合わせるとうまく箱の形ができたか、また失敗したかを発表し合う。
その中で、カードが6枚必要なこと(6つの面で囲まれている)、向かい合う面は同じ形であること、となり合う面と同じ長さの辺をもつカードを選ばなくてはならないことなどに気づかせる。

【できあがる箱の形】
 ・ 正方形だけでできた形・・・・2種類
 ・ 正方形と長方形でできた形・・4種類
 ・ 長方形だけでできた形・・・・1種類
※すべての場合を出すことがねらいではないので、2〜3種類できればよい。





 ここでは、前時につくった箱をサイコロにしてゲームをすることを通して、箱の形  の面に着目させ、その特徴をとらえさせることがねらいである。

  作った箱に1〜6の数字をかき、サイコロにする
(シールをドットにして貼ったり、シールに数字を書いて貼ってもよい。)

 サイコロを使ったゲームのルールづくりは子ど もたちに工夫させる。
次のようなゲームが考えられる。
 ・ 転がして出た目の大きさで勝敗を競う。
 ・ サイコロをふる前に 出る目を予想し、当たった回数を競う。
 ・ 各自自分のサイコロで、すごろくをする。  

 ゲームをする中で、よく転がる形と、ころがらない形があることに気づき、立方体と直方体のちがいを見つける。
直方体は転がしたらすぐバタッと倒れる。
そこで、 サイコロとサイバタを区別する。
数目の出やすさ(出やすい面、出にくい面)は面の形や大きさと関係していることに気づいてくる。
 そこで、自分のサイコロの数字を見直し、ゲームにふさわしい目に変えて再びゲ    ームをする。
(シールを使うと目の貼り替えが比較的やさしくできる。)

 例えば、

サイバタは、大きい面が出やすいので、そこに大きな数字をかくと勝てそうだ

正方形だけで囲まれている箱は、よくころがるのでどの面も同じように出そう だ。すごろくには、このサイコロを使うとおもしろそうだ

 これらのことを通して、箱の形の面に自然に着目させたり、向かい合う面には同    じ形が使われていることなどに気づかせたりするのである。





 ここでは、これまで自分が作ったことのないタイプの箱の形をつくってサイコロにすることを通して、箱の形の理解をより深めることがねらいである。

 今自分が持っているサイコロの形を見て、新たなタイプの箱の形を作る。
 ・2枚ずつ同じカードを使う
 ・4枚同じカードを使う

 10cm×4cmの新たなカードを与え、このカードを使った形の箱を考えさせる。
 このカードを2枚使う場合…あと4枚がどんな形であればよいか。
 「1」のカード2枚+4cm×8cmのカード2枚
 「3」のカード2枚+4cm×6cmのカード2枚

 このカードを4枚使う場合…あと2枚がどんな形であればよいか。
 4cm×4cmのカード2枚
 10cm×10cmのカード2枚

 新しいカードは、作図しやすいように1cm方眼の工作用紙を使わせるとよい。



 これまで作った箱の形を、辺の長さや数、頂点の数などに着目して考察する。
 ・ 面の数は6、どの面とどの面は同じ
  ・ 辺の数は12、どの辺とどの辺は同じ
 ・ 頂点の数はどの箱も8

授業資料