3年「水のかさ」〜仲良し家族〜 





お母さんがジュースを買いに行きました。
ジュースは、小さい缶、中くらいの缶・ビン、大きい缶、ペットボトルに入っています。
中に入っている量は他のとくらべてどのくらい違うか、考えています。
調べてみましょう。

 ジュースの缶は、同じ値段でも160ミリリットル 250ミリリットルがあり、他に500ミリリットルやペットボトルの1000ミリリットル、1200ミリリットルなどがあるので、いくつか準備し、中に入る量を比べる。
(ミリリットルの単位にはふれない)

 測るものは、小さな缶、空き缶の小さなものを使う。
何杯はいるか予想し、水で調べる。
 ・同じ入れものに入れ、この位(高さで比べる)
 ・小さい缶でおよそいくつ分位
 ・中くらいの缶でおよそいくつ分位





デシリットル登場

 かさ比べで、ペットボトルはかんの何ばい分といっても、どのかんかわからない。

 普遍単位の必要性を感じたところで、1デシリットルますに目、鼻、口、手をつけたデシリットル君登場。 
「デシリットル君です」と名前を紹介。
デシリットルは、誰にでも通じる単位であることを教える。

次に、1デシリットルの入れものに水を入れ、これがちょうど入るくらいの入れものをさがしてみよう。
「デシリットル君を変身させよう」と投げかける。
牛乳びん、パック、ジュースの缶、コップ、グラス、給食の食器等に入れて、身近な容器と1デシリットルを応させる。

 また、ビニル袋にいれて30cm四方位に広げたり、手のひらにのせたりしてみたりして、形は違っても、同じ1デシリットルであることを実感させる。





デシリットルを使ってかさ当てゲーム

デシリットル君はお母さんがもっていたジュースの入れものが何デシリットルあるか調べることにしました。
みなさんも調べてみましょう。

 かん・びん・ペットボトル・パック・水とう等の容器を見て、かさを予想し、用紙  に書き込む。
グループで測定し、結果を書き込む。
端は「あと少し」「半分より多いところ」程度で、子供の表現で処理させる。
どのグループの予想が近かったか比べる。





リットル父さん登場

お母さんがお湯をわかしています。
やかんにいっぱい水を入れました。
このやかんに入っている水はどれだけでしょう。

 子供たちは何デシリットルだろうかと予想し測定し始めた。

やかん(大きいもの:21デシリットル、30デシリットル)に入るかさを調べるために1デシリットルますで何杯も水を移すうち「数え間違えた」「面倒」等の声があがった。
「もっと大きなますがあ れば」と考え、前時のかさ当てゲームで、ちょうど何ばい分になった牛乳パック(10デシリットル)ペットボトル(12デシリットル)で調べたらという考えも出る。
そこで教師が「みんながた くさんの物を抱えられなくて大変なときはどうする?」と聞くと「大人を呼んでくる」「お父さんに頼む」と言うので、「デシリットル君にもお父さんがいるのです」と言って、リットルますの リットル父さんを登場させる。

 1リットル=10デシリットルを知った子どもたちは、1リットルますに何デシリットルはいるかを測定し、確かめた。
1リットルと1デシリットルを使って、やかん、酒のパック、バケツなどを、リットルますではかり、残りは1デシリットルますで測った。





ピクニックに水をもって行く

家族でピクニックに行きます。水を水とう(6デシリットル)に入れましたが、まだ足りないので、ペットボトル(1リットル2デシリットル)にも入れて持っていきます。
家族で飲むのに2つあわせた水の量はどの位あるか知りたくなりました。
2つ分合わせた量を計算してみましょう。

 子どもによっては実際に水で操作してもよいし、計算だけでもよい。
「1リットル2デシリットル+6デシリットル」について考える。

みんなが途中でペットボトルの水を飲んだので、5デシリットルしか残っていません。何デシリットル飲んだのでしょう。   

「1リットル2デシリットル-5デシリットル」について考える。

問題をつくって考える

 グループで一人一人、たし算かひき算の問題をつくる。
つくる場合、水とうの量を変えたり、飲んだ量を変えたりしてつくる。

 1リットル2デシリットルのペットボトルと9デシリットルのペットボトルをもっていきます。合わせていくらですか。
 1リットル2デシリットルのペットボトルを2つもっています。合わせていくらですか。
 1リットル2デシリットルのペットボトルから飲んで4デシリットル残りました。いくら飲みましたか。
  1リットル2デシリットルのペットボトルを9デシリットル飲みました。残りはいくらでしょう。





ミリリットルちゃん登場

ピクニックでつかれ、家族がカゼにかかりました。
お医者さんから薬をもらいました。ビンに入った飲み薬でした。
デシリットル君とお父さんのビンは違います。
どちらも1目もり飲むと言われたがどのくらいあるか知りたくなりましたが、何デシリットルあるのかわかりません。
小さくてとてもデシリットル君でははかることはできません。
困っています。
この家族には赤ちゃんがいました。赤ちゃんはミリリットルちゃんです。
今度はミリリットルちゃんのはたらく番です。

ミリリットルますがない場合は、およそでいいからビンのふたなどを使うか、図で示す。
ミリリットルますで薬の量をはかる。
1ミリリットルが100こ分で1デシリットルになることを知らせる。


キャラクターを作ったことで、単位相互の大小関係が家族関係としてイメージ化され、単位量の把握がスムーズに出来た。
日常のごっこ遊びを通してリットル家族とふれあい、ますや単位名に親しませることができた。
さらに「昨日お父さんが飲んでいたビールはリットル父さんも飲めるかな」と空き缶を持ってきて水の移し換えをして確かめたり、「父さんがデシリットル君とその友達を合わせて10人と綱引きをしたら引き分け」と創作したり、冷たい印象の単位換算にほのぼのと取り組むことができた。

授業資料