3年「長さと測定」〜長さにチャレンジ〜 





 「ものさし」「スケール」「メジャー」などを準備しておく。
そこで、本時は長さ競争をして遊ぼうと投げかけ、どういう遊びか説明する。
飛んだ距離をグループで予想しながら実測する。

1 牛乳ふたとばし(紙飛行機や画用紙切片でもよい)
 牛乳ふたとばしについては何回も試してみたくなろうが、ここでは2回行う。
空中を長く飛んでいても、曲がってあまり距離がでない場合もあろうが、着地した地点で距離を測るようにしておく。
「30cmものさしで繰り返して測ろう」
「1mものさしで測ったほうが簡単だよ」
やがて、巻尺に気づく子どもが出てくる。

グループの結果

1回目
2回目
合 計
A児
568cm
345cm

B児
458cm
365cm

C児
235cm
185cm


2 ボールころがし
 ボールころがしについては、牛乳ふたとばしとちがって地をはわせることから、実際の距離を測定することになり、このことが「道のり」の概念形成につながる
「20メートルくらいはころがっていると思うよ」
「1メートルのものさしで30本くらいありそうだから30メートルくらいかな」

 ボールころがしになるとかなりの距離を測ることになるので巻尺の必要性が出てくる。
グループで協力して測定するが、巻尺の使い方がわからないグループには次のようなこと注意させる。
 ・0の位置は、巻尺によってちがうこと
 ・ねじれたり、ゆるんだりしないこと
 ・端があるときは近いほうの目盛りでよむこと

 実際に測って、23m40cm、35m38cmなどをよむが、ボールをころがして1回ずつ測るのはたいへんだということに気づき、
「直線をひいて1mごとに印をつけたらいいと思うよ」
1回目で20mを越えているなら、
「20mの所に印をつけてそこから、測ろう」
など、工夫をするグループもあるが、このゲームでは巻尺を使って測ることを大切にする。


3 加法と減法
 1回目と2回目を合わせるとどれくらいとんだか、1回目と2回目でどれだけ多くなっているか、少なくなっているか、加法や減法を考える。
そして、メートルとセンチメートルの単位をそろえて計算すること、大きな数になったときには単位を替えた方が小さな数で表せることを考える。

 たし算の計算方法は同じ単位の数をを計算すればよいから、5mと68cm,3mと45cmから8mと113cmと分けて計算する。
そして、9m13cmと直す。また、単位をそろえた筆算で計算するなど工夫して求める。

1回目

2回目

合 計
5m68cm
3m45cm
8m113cm

9m13cm

 ひき算は、5m68cm−3m45cmの場合、5m−3m、68cm−45cm。

 くりさがりがある場合、mとBを別々に計算して1mは100Bを使って計算するが、3位数としての計算で解決する。
4m58cm−3m65cmの場合、4m−3m=1m、58B−65Bはできないので、158B−65Bとして計算。
458cm−365cmとしてcmに直して計算。 





 50m(100mがとれれば100m)の長さを使った遊びをする。
まず、巻尺で50mの長さを測る。
50mを使ってどんな遊びが考えられるか例を示し、その後いろいろゲームを考えさせる。
例として、
「ボールをころがし、止まったところからもう1回ころがし、50mにどのくらい近いところで止まるかで競争する」
を提示する。

 後は、子供に考えさせると、次のような遊びを工夫する。
・ 50m先のところに太い線をかいておいて、ボールころがしで何回でその線のところに止まるか
・ 50mを何歩で行けるか
・ 手をつないで何人で50mになるか
・ 牛乳ふたとばしをして何回で50mにいくか
・ 牛乳ふたとばしは50mでは長いから20mでやってみよう、など
巻尺を使って、長さを測り取ること、そして、その長さがどのくらいのものか量感を身につけさせる。
他の長さに変えての遊びも工夫させたい。


 本単元では、
 1)量感覚を身につけること
 2)測定技能を習得させること
が重要である。
そこで、見当をつけることを大切にしたい。
そして、そういった機会を多く持ち、練習させ、習慣化させるようにしておく。
そのことが適切な計器を選ばせたり、測定値に大きな誤りが出てもすぐにそれに気づいて修正できる力となる。

 また、第1・2時の学習は第4時の「1km」の学習において、ゲームをして遊んだときの距離のいくつ分かを考えることで、1kmという距離の長さを感じとらせやすくする。

授業資料