4年「大きな数」〜大きな数はどっちだ〜 





 大きな数はどっちを予想し計算する。同じ答えになる理由は次のように考えればよい。

第1時のA、Bの大きさの説明

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9
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1































Aの答え 1083676269

Bの答え 1083676269





 前時に続き0〜9までの10枚の数字カードを用いて、10けたの数をつくりグループで「大きさくらべ」をする。
3546719082, 1378560294など、数をよみながらくらべる。
中には最初に0がくる場合もあるが、それは0をのけて9桁にするか0を1の位にもっていく。

0178635429

178635429

1786354290

 このゲームでは自分のおいたカードの数をノートに書いて読む。
グループのみんなでそれを確かめ大きさを比べあう。

 こうした学習の後、次の数づくりをする。
また、このゲームのルールだけでは、子供の興味も失せてしまう。
そこで、新たなルールを加えることも投げかける。
第1時で順に並べた数で比べるおもしろさを感じているので
「開いたカードを逆に並び変えた数で大きさ比べをしてみよう」
と提案すると、子供は興味を新たにして取り組む。
その中で、このゲームは一の位に大きな数がくれば有利であることがわかってくる。

できた数を逆に変えた数で比べる
5364170928
8290714635
3746719082
2809176473

次に、このようにして自分たちで新しくルールをつくることを投げかけると、次のようなルールが考えられる。

 

開いたカードのうち一枚を移動する

1378560294
9137856024

初めの数と逆に並べた数の和

始めの数を3256748901とすると

 

3256748901+1098476523= 4355225424

カードの枚数を増やす

「1」については、どのカードをどこに移動すれば最も大きな数になるのか、というところが子供に考えさせたいところである。
ゲームを行う中で、子供たちは次のことに気づいていった。
それは、最も大きな数をつくるには、数字の中で一番大きな数を見つけて、そのカードを一番大きな位、つまり左端に移動すればよい、ということである。
このルールは、同じ数字でもその位置によって表す大きさが異なってくる記数法の特徴を再認識させるのにも好都合である。

A 354671802

9は9千

B 354671802

9は10億

 「2」については、始めは計算によって求めた数について大きさ比べをしていたが、そのうちに、もっと簡単に大きさを比べる方法に気がついてきた。
それは、始めの数の両端にある数の和を求めて、それで比べるということである。

(始めの数)
  2433567189 → 9817653342 和は11251220531

両端の9と2の和11で比べる

 本時では、億の位だけでなく兆の位まで数の範囲を広げたい。
そこで、開いた数の最後に0を4つつけて自分の数字とするようにした。
これで兆の位までのよみ方・表し方について理解できるようになってくる。

できた数の後に0を4つつけた数

 3546719802

35467198020000





 ここでは、一人一人が自分のすごろくをつくり、それで遊ぶのである。
教師は全員に右のような図を描いた紙を配る。
( )の中にも記入させる。

子供はそれをもとに、自由にバイパスをつくったり1/10になったりするポイントを決めていき、下図のようなすごろくゲームをつくりあげるのである。

 本線を進むが、バイパスのあるところに停まったらバイパスに進むようにしたり、◎のところに停まったら10倍する、1/100になる等、自分でルールを決めて遊ぶようにする。
また、このすごろくで遊ぶ際には、必ず自分の停まった位置の数を声に出して読むようにすることが大切である。

 このゲームを通して、子供は楽しく遊びながら大きな数(億・兆)のよみ方や数のしくみについて学習することができる。

授業資料