岩国れんこんの特徴

 岩国れんこんの穴の数を数えてみよう。いくつあるかな?

答えは 9個
 
 岩国れんこんは、色は白く肉厚で、歯ざわりはシャキシャキとしているが、他地域のものと比べると柔らかいのが特徴である。

はすは縁起がいい

 はす(れんこん)の穴はずっと続いているので、「先が見える」、「見通しがよい」といい、縁起をかついで正月料理や祝宴の席でよく使われる。

岩国のはすの誕生について

 岩国れんこんは、中国種(白花)で、花の色は白く、葉が大きい。旧岩国市にはすが植えられるようになったのは、村本三五郎という篤農家が、寛政年間(1789〜1800年)に、種れんこん(今の岡山県の備中種とも、大分県の豊後の種れんこんとも言われている)を持ち帰り、旧岩国市門前の百姓源次郎に植えさせて以来のことで約200年以上前のことである。干拓された土地は、海が近く、塩害のために米作に向かなかったが、はすが立派に育ったので、それ以来、改良を重ねながら現在に至っている。

 他地域のはすの穴が8個なのに岩国れんこんの穴は9個あるといわれている。岩国藩主吉川家の家紋の九曜紋と形が似ているので、藩主が大変喜んだという話もある。

 はすの葉は、紙などが高価な時代、包装紙に変わるものとして重宝されており、はすの葉を乾燥させ、束にして、売買されていた(100枚で10銭)という。今でいう、紙やサランラップ、アルミ箔、クッキングシートの役目をしていたようだ。岩国の郷土料理「岩国ずし(殿様ずし)」でも、はすの葉を敷いてすし飯を広げることがある。
 

近世吉川家家紋(九曜紋)


参考資料 日本の食生活全集35 聞き書 山口の食事 農文協

参考サイト
  http://www.yamaguchi.info.maff.go.jp/senter/yanai/renkon/mokuji.htm
  中国四国農政局 柳井統計・情報センター>岩国れんこんのお話


  http://www.city.iwakuni.yamaguchi.jp/contents/7d36180d250105d/7d36180d250105d37.htm
  岩国地区れんこん振興協議会>ようこそ「岩国れんこん振興協議会」へ!!

  http://www.ysn21.jp/~eipos/data/02_WB/kaihatu_pro/h13/iwakunimonogatari
  /sangorou/muramoto0.htm
  村本三五郎物語

  http://www2.harimaya.com/sengoku/html/kikka.html 吉川氏