野菜や果物の変色とその防止について

 りんごの皮をむいて、そのまま置いておくと、りんごの表面は薄い黄色から茶色に変化する。このように皮をむいて色が変わる食品は他にもある。

 野菜や果物の皮をむいた後、そのまま放置すると、黒ずんで茶色がかった色(褐色)に変化する。この変化のことを褐変(かっぺん)という。



褐色


褐変防止の方法いろいろ・・・

1 空気中の酸素と接触しないようにする。⇒水につける。
  (空気を遮ることができる。また、基質になる物質(タンニン)と酸化酵素が水溶性なので、褐変の関係物質が水中に溶出する。)

2 酵素反応が起こらないように酸性の水溶液につける。⇒酢水に浸ける。

3 酸化をとめる。⇒還元剤(ビタミンC溶液など)に浸ける。

4 反応を阻害する食塩水に浸ける。

5 酸化酵素を失活させる。⇒加熱する。

        
食材別の具体的な方法
 
れんこん、やまいも、ごぼう 酢水に浸ける。
りんご 食塩水に浸ける。
じゃがいも、さつまいも、なす 水に浸ける。
バナナ、アボガド レモン汁を浸ける。



参考文献
調理科学―その理論と実際― 渋川祥子著  同文書院

参考Webサイト
まなざしの工房>日本の伝統 
http://www.studio-mana.com/ippuku/dentousyoku/dentousyoku.html