稲穂から精白米ができるまで
玄米の構造(断面図)  稲穂を脱穀すると1粒ずつのもみになる。もみは、もみすりをしてもみがらを取り除くと玄米になる。
 玄米の表面はぬか層で覆われている。ぬか層には脂質、ビタミンB1、食物繊維が多く含まれている。玄米を精米して玄米からぬか層を取り除いたものが普段私たちが食べている米「精白米」である。

 ぬか層の80%を取り除き、ぬか層の20%を残したものを8分づき精米という。ほかには、7分づき精米や5分づき精米がある。
玄米の構造(断面図)


米の芯がなくなるということ(でんぷんの変化)

 生米に含まれているでんぷんはβでんぷんといい、硬くて消化が悪い。このβでんぷんに水を加え、加熱を続けるとでんぷん粒子は膨潤し、粘りが出て透明感が増し、やわらかくおいしく、消化もよくなる。この状態のでんぷんをαでんぷんという。こうしたでんぷんの変化をα化あるいは糊化と呼んでいる。
 米の芯がなくなるということは、米のβでんぷんがすべてαでんぷんに変化した状態になったということである。
 残りご飯を冷蔵庫で保管すると白くてかたいぽろぽろしたご飯になったり、もちを保管しているうちにもちがかたくなったりするのは、α化(糊化)したでんぷんが再びβでんぷんに近い状態(βでんぷんという)に戻った現象で、老化と呼んでいる。老化したでんぷんは、再度水を加えて加熱すれば糊化状態に戻すことができる。
おかゆの作り方
 乳児や病気の人に食べさせるおかゆのつくりかたである。
 茶がゆとの違いを見つけてみよう。

 
おかゆとは
 精白したうるち米に水をたくさん入れてをやわらかく煮たもの。全がゆ、七分がゆ、五分がゆ、3分がゆなどがある。

全がゆのつくりかた
 洗った米に、米の5倍の水を加え、30分以上吸水させて、強火で煮る。沸騰したら1度しゃもじで混ぜて、弱火にして約30分ほど煮る。火を止めたら5分ほど蒸らしてから食べる。 
米と水の割合
  全がゆ (20%がゆ)
  7分がゆ(15%がゆ)
  5分がゆ(10%がゆ) 10
  3分がゆ(6%がゆ) 15