「1人1台端末による新たな学び」通信 第5号(令和2年12月)

各教科等の指導におけるICTの効果的な活用に関する解説動画についてこのたび、文部科学省より、各教科等の指導におけるICTの効果的な活用に当たって参考となる解説動画が公開されました。学校での実践事例等に基づき、「主体的・対話的で深い学び」の視点から授業改善を行うに当たっての参考として、授業の改善などに御活用ください。

○ 各教科等の指導におけるICTの効果的な活用に関する解説動画

URL : https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/mext_00941.html

QRコード :

また、1人1台端末の活用促進に向けて、教員研修等で活用することを想定して民間企業等が提供する参考資料も公表されています。併せて参考にしてください。

○ 民間企業等によるICTの効果的な活用に関する参考資料

URL : https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/mext_00964.html

QRコード :

以下、その解説動画の要点を紹介します。

 

>国語科の指導においてICTを活用する際のポイント

(1)国語科における「学習過程」とICTの活用場面

  • 新学習指導要領における〔思考力,判断力,表現力等〕の「A話すこと・聞くこと」「B書くこと」「C読むこと」の各領域における学習過程を踏まえて、ICTの活用場面を考えることができる。

(2)場面に応じた国語科におけるICT活用のイメージ

例1 情報を収集して整理する場面

  • インターネットを活用して学習課題に関連する情報を調べ、集めた情報を内容に応じて整理する。

例2 自分の考えを深める場面

  • プレゼンテーションソフト上でスライドを並べ替えるなどして、自分の伝えたいことがより明確に伝わるよう、目的や意図、相手に応じて用いる情報を取捨選択したり、話や文章の構成を考えたりする。

例3 考えたことを表現・共有する場面

  • デジタルカメラやカメラ付端末を活用し、スピーチや話合いの様子を録画・再生して自分の話し方を確認したり助言し合ったりする。
  • プレゼンテーションソフトを活用して発表資料を作成する。

 

地理歴史科・公民科の指導においてICTを活用する際のポイント

(1)ICTを活用する際に求められる観点 

  • 学び方や調べ方を大切にし、児童生徒の主体的な学習を一層重視する。
  • 生徒が自ら問題意識をもち、問題解決の見通しを立て、必要な情報を収集し、情報を読み取り、情報を分類・整理してまとめたりする学習活動を行う。
  • 「社会的事象等について調べまとめる技能※」を身に付ける。

※「情報を収集する技能」「情報を読み取る技能」「情報をまとめる技能」の3つ
【例1】資料の表題、出典、作成者等を確認し、その信頼性を踏まえつつ情報を集める。
【例2】時期などが異なる情報を見比べたり、結びつけたりして読み取る。
【例3】表などの数値で示された情報を地図等に変換する。

(2)地理歴史科・公民科の特質に応じたICT活用 

【例1 地理】データ分析「調査資料に基づく地域分析」

  • 地域の統計データを、RESAS(地域経済分析システム)等で収集し、分析する。

【例2 歴史】デジタル資料活用「資料を活用して歴史の事象を考察する」

  • 国立公文書館等のデジタル資料を活用して歴史的事象を理解する。

【例3 公民】アンケート機能の活用による「社会参画への意欲の涵養」

  • 自分が暮らす自治体の将来について授業等でまとめた考えに対する評価を知り、一層ブラッシュアップするため、友人や保護者等に対し、G-Suiteを用いたアンケートを実施する。

 

数学科の指導においてICTを活用する際のポイント

(1)ICTを活用する際に求められる観点

  • 具体を通して、算数・数学の内容を確実に理解し、数学的に考える力を育成することが必要。
  • 日常生活や社会の複雑な事象の問題を解決するために、様々なデータを収集・整理・分析し、その結果をもとに判断・表現できる力の育成が必要。

(2)数学科の特質に応じたICT活用

    例えば・・・

  • 二次関数の表,式,グラフを相互に関連付けて多面的に考察 → 特徴を帰納的に見いだす。
  • 条件を変更したときの軌跡を予想・検証 → 条件と軌跡の関係を直観的に理解する。
  • 作図の方針を立てたり,考えた作図がどのような状況においても成立する普遍的なものであるかを考察したりする

ただし、コンピュータ等を活用することで、問題の正解や結論が容易に得られることがあるので、コンピュータ等を用いる場合には、得られた結果を基にして「なぜ、そのような結果になるのか」を問い、理解を深めるようにすることが大切である。

(3)学習指導要領におけるICTの活用

数学Ⅰ 二次関数 (3)イの(ア) 数学A 図形の性質 (1)イの(イ)
データの分析 (4)アの(イ) 数学B 統計的な推測 (2)イの(イ)
数学Ⅱ 図形と方程式 (2)イの(イ) 数学C 平面上の曲線と複素数平面 (2)イの(ウ)
数学Ⅲ 極限 (1)イの(ウ)

※その他にも活用の場面はありますが、代表的なものを記載しています。

理科の指導においてICTを活用する際のポイント

(1)ICTを活用する際に求められる観点 

  • 理科の学習においては、自然の事物・現象に直接触れ、観察、実験を行い、課題の把握、情報の収集、処理、一般化などを通して科学的に探究する力や態度を育て、理科で育成をめざす資質・能力を養うことが大切である。
  • 観察、実験などの指導に当たっては、直接体験が基本であるが、指導の内容に応じて、適宜コンピュータや情報通信ネットワークなどを適切に活用することによって、生徒の学習の場を広げたり、学習の質を高めたりすることができる。

「観察、実験の代替」としてではなく、理科の学習の一層の充実を図るための有用な道具としてICTを位置づけ、活用する場面を適切に選択し、教員の丁寧な指導の下で効果的に活用することが重要である。

(2)理科の特質に応じたICT活用 
例えば・・・

  • 観察、実験のデータ処理やグラフ作成 → 規則性や類似性を見いだす。
  • ビデオカメラとコンピュータの組合せ → 観察、実験の結果の分析や総合的な考察。
  • センサを用いた計測 → 通常では計測しにくい量や変化を数値化・視覚化して捉える。
  • 観察しにくい現象 → シミュレーション
  • 観察、実験の過程での情報の検索
  • 学習を深めていく過程で、生徒が相互に情報を交換したり、説明したりする際の手段として活用

 

外国語科の指導においてICTを活用する際のポイント

(1)ICTを活用する際に求められる観点

  • 外国語教育の目標は、「外国語による聞くこと、読むこと、話すこと、書くことの言語活動を通して、コミュニケーションを図る資質・能力を育成する」ことであり、言語活動を通して、必要な力を身に付けさせることが重要である。

<新学習指導要領外国語の言語活動のポイント>

  • 外国語による実際のコミュニケーション
  • 目的や場面、状況などを意識できる、具体的な課題を設定
  • 聞き手、読み手、話し手、書き手に配慮し、主体的・自律的にコミュニケーションを図る
  • 生徒の興味関心をより高めて、指導の効率化を図る、言語活動の更なる充実を図るように有効にICTを活用する必要がある。

(2)外国語の特質に応じたICT活用
【言語活動・練習】

  • ICTを活用し、言語活動を充実させることで、生徒が意欲的に言語活動を行える。

【交流・遠隔授業】

  • 言語活動の延長として、地理的な制約なしに国内外の生徒との交流が行える。
  • 日頃からICTを活用することで、災害等の非常時にもスムーズに対応できる。

【コンテンツ・授業運営】

  • 教員の仕事の効率化を図りながら、様々な情報や資料を生徒に提供できる。
  • 生徒の言語活動への興味関心を高めるだけでなく、学習の質も高められる。

 

 「1人1台端末による新たな学び」通信 第5号(令和2年12月) (PDF : 359KB)

山口県教育庁義務教育課高校教育課