1年「ながさくらべ」〜かんかんゲーム〜 





 グループ対抗で行い、かんを並べて、長さくらべをするねらいをはっきりさせてゲー ムに入る。
 各自3個のかん(持参したあきかん、大きさ・長さは違ってもよい。
不足ならつみ木でもよい)を持って曲に合わせて楽しく動く。
曲が止まったところで相手をつかまえて、じゃんけんをする。
「勝った。1つかんがもらえる」
「負けた。1つあげよう」
 また曲とともに動き、じゃんけんをして、もらったりあげたりする。
なくなった人は自分のグループにもどる。
数回行う。
それぞれ、グループにもって帰り、グループごとにかんを一列に並べる。
他のグループと長さくらべをする。
それぞれ違う場所で並べているので見ただけではわからない。
1つのかんの長さが違うので個数では比べられない。
いろいろな比べ方を工夫させる。
「同じ場所にそろえて並べる」
「どのグループもおなじところにもってこないと、みんなくらべられない」
「同じ大きさのかんや積み木を並べたらいいのかな」
 子供たちは、かんの数に着目して、数の違いで長さくらべをしようと試みる。
「紙テープに印をつけて他のところに持っていけば、すぐに分かるよ」
「自分の筆箱を使って、印をつけていこう」
「この小さい積み木がつかえそうだな」
 同じ長さのかんを並べると、簡単に長さの違いが分かること、紙テープに目盛りをつけておくと、簡単に長さの違いが分かることに気づいていった。

ア.同じ場所に最初の線をそろえて並べる

イ.紙テープ(ひも)で長さをはかって他のグループのところで比べる

ウ.同じ長さのもので比べる





 グループで協力してかんを高く積むゲームをする。
 時間を決めて、「ヨーイ、スタート」でかんを積んでいく。
下をおさえている者、かんをささえている者、かんを手渡す者、上に重ねる者など、分担し協力し合って積む。
 途中で何回かくずれるが、時間がきたところでやめて高さを比べる。
他のグループとどちらが高いかを比べる。
他のグループのところまで持っていかないと比べられない。
今度は、動かすと崩れてしまう。
何かに高さを記録しておけば比べられる。
どのように 記録すればよいか困ってしまう。
「どこかに印をつけておこう」
 子供たちは、高さが記録できるようなものを求めてきた。
そこで、長さや向きを自由に変えることができる紙テープやひもを使うことにする。
「紙テープの下を押さえておくから、印をつけてよ」
「まっすぐにしないと、ずれてしまうよ」
 このようにして、高さを紙テープに記録する。中にはくずして下に並べて前のはかり方をするグループもある。

 2回目のゲームをする。かんの積み方にも工夫が見られる。
大きいかんを下にしたり、平べったいかんを下に置く。
上になるほど小さいかんをおく安定性についても体験の中でつかんでくる。
 1回目と同じように、紙テープに印をつけたり、くずして下に並べたりして測っている。
「この方が前につくったものより高いよ」
「僕たちのつくった塔の方が、これだけ高いよ」
というように、その紙テープを持ち歩きながら、離れたグループとの高さ比べの際にも活用していた。
 また、積んだかんを下に並べて比べて測ったグループは、長さくらべの方法で紙テープを使ったり、小さなかんのいくつ分かで調べたりする。
 このように調べた後、長さくらべは、「○個対△個で〜の方が長い」というように、任意単位であるかんや積み木を使って長さを数値化するとともに、その便利さにも着目させる。

授業資料