実践にあたってのポイント

■ 基礎学力の向上をどう図るか?

  本校は、1学年の定員が20人の全日制普通科高校である。以前は大部分が就職希望者であったが、近年は進学希望者の割合もかなり増加している。
  しかし、学習に関しては、「読み・書き・そろばん」に代表される基礎学力が年々低下していることを教師は強く感じている。さらに、学習面に関して本校が抱える問題点を整理すると、以下のようになる。

     ・ 基礎学力が定着していないため、授業内容が十分理解できない。
     ・ 予習・復習の習慣が身についていない。 
     ・ 課題等の提出期限が守れない。
     ・ 定期考査間近になっても、勉強する姿勢が見られない。
     ・ 進路に対する意識が希薄である。

  以上、五つの問題点のうち、基礎学力の定着がすべての解決につながると仮定し、具体的な指導内容と方法を検討し実施した。
  そこで平成14年度より、自ら選定した本を毎朝10分程度読む「朝読」や、毎日放課後20分間の「基礎学習」に全員が取り組み始めた。

■ 基礎学力不足による学習の遅れをどのように補完するか?

  例年、本校には、数学や英語の基礎・基本が定着していない生徒がかなり入学する。
  入学後、本校の教育課程に従って数学、英語の授業を実施するが、数学における基本的な計算力や英語における基礎的な単語力等が不足しているため、授業計画どおりに指導が進まない状況が多々見受けられた。その上、数学嫌いや英語嫌いの生徒も多く、最終的には単位修得が困難になることも少なくなかった。
  そこで、少人数クラスの特性を生かし、前述の数学嫌いや英語嫌い及び単位修得が困難な生徒に対応するために、数学や英語において習熟度別授業やTTを実施することにした。


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