火打の道具一式 |
火打金から出る火花 |
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■今でも使われている火打石
火打石は過去の道具と思われがちだが、現在でも下町や神社など宗教関係者などの間で多く使われている。
■火打石のメカニズム
火打石と火打金を打ちつけることにより、鋼鉄が削り取られて、摩擦によって生じた熱(500〜1200℃)をもつ火花が火口に落ちて火がつく。
■火打石
鋼鉄を削り取って火花にするためには硬度が7度程度以上の石が必要である。
石英、チャート、めのう、黒曜石などが利用された。
■火打金
鉄は、その中に含まれる炭素の量によって軟鉄、鋼鉄、鋳鉄に分けられる。火打金に適しているのは、炭素が0.1〜2%の鋼鉄である。
■火口
火花から火種を作るもので、代表的な物がガマの穂。他にチガヤ、エブリコ(キノコ)ゼンマイ綿、モグサなどがある。
■身近なものを利用する
専用の道具はなくても身近な物で火をつけることができる。火打金は、鋼鉄でできているやすり、ペンチ、鋸、ナイフなど、火打石は硬度が7度以上の硬めの石を使う。石の変わりに磁気の破片でもよい。 |
ガマの繊維と火花 |
火打石で火をつける |
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関根秀樹(原始技術史研究所主任研究員)、佐々木尚子、花岡八幡宮、河三鉄工所、株式会社イワックス、株式会社レヂトン |
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